OFA第27回沖縄県高校招待サッカー大会

大会ヒストリー

沖縄サッカーをいつか全国の頂点に。
うちなんちゅの挑戦。

この大会は四半世紀以上前、沖縄の高校生たちにどうしても全国レベルの試合を見せたくて、当時の高校サッカーのトップチームを招いて開催したのが始まりです。

当時、沖縄県の高校サッカーは「10年遅れている・・・」といわれていました。

それから27年。

サッカーへの熱い情熱を持った指導者たちの手で大会は大切に育てられ、多くの沖縄県選手、そして全国から参加する強豪チームの選手がこの大会で多くの学びを得てきました。

関係者が語る沖縄招待大会の歴史

▲大会の歴史を知る 玉城 真哉 氏にお話を伺いました

 

沖縄県高校招待大会ができたのは、当時2種委員長であった平田先生の一声と決断力、現場で若い専門部の先生方の指揮を執り続けた赤嶺先生の尽力があったからでした。

全国レベルの戦いを、沖縄の高校生に見せたい。

その声をきっかけに27年前、当時の前年度のインターハイ優勝校、習志野高校(千葉県)が来てくれたのが始まりです。
その大会で沖縄県の代表高校は、いいようにやられてしまいましたが、私たちはその大会でトップの実力を沖縄の選手たちに体感させることができました。

ですが体感することに合わせて、やはり見て学ばせたいという思いも強くなりました。
大人でも迫力に圧倒されるようなトップvsトップの戦いを生で観せてあげたい。
同じ高校生で、ここまでの試合ができるということを感じさせたい。

次の年は当時2強といわれた東福岡高校(福岡県)と帝京高校(東京都)に来ていただきました。

経済的負担の大きい大会ですが、招聘費用が集まらなければ、専門部20人は、1人10万円の自腹を切る覚悟で臨みました。
何とか費用は集まり、自腹を切らずに開催できたのですが、このような思いで育ててきた大会です。

大会期間中、関係するすべての沖縄県内のチームは、負けても会場から去ることはありません。
最後までこの貴重な機会を見て、勉強させていただいています。

「この大会を糧に自分たちも」そんな気持ちでいつもこの大会に臨んでいます。


▲8番は長友佑都選手(東福岡)


▲表彰状を持っているのは岡崎慎司選手(滝川第二)

沖縄県内参加チームが語る大会の意義とは

▷興南高校 監督 奥間 翔より

沖縄県高校サッカーの未来へ向けて

解決すべき課題

2005年の千葉インターハイで那覇西高校が準優勝して以来、沖縄から全国大会優勝レベルの高校チームはでていません。

沖縄のサッカーは、冬でも屋外で練習ができる気候の中、手入れの行き届いた天然芝のピッチをはじめ、全国有数のハイレベルな試合環境を備えています。

まだ全国大会優勝歴こそありませんが、小さな頃からサッカーが大好きで、才能ある選手たちがたくさんいます。サッカーへの熱い情熱を持った指導者たちもいます。

しかし、沖縄にさらにサッカーを根付かせ、常に全国優勝に絡むようなレベルに達するためには、解決すべき課題があります。

1つは、小さな時から力のある選手は、かなり早い段階で県外へ出てしまうこと。もう1つは、沖縄の選手たち自身が、「自分たちが全国に通用する力をもっている」と、自分たちの力を信じきることができていないということ。

それは沖縄が地理的に他県から離れており、日常的に他県の強豪チームと力を試しあう機会がもてないことが理由です。強豪チームとの試合慣れをしていないということや、自分たちのレベル感を正確に把握しにくい、また強豪チームを相手にした時の課題点を身をもって体感しそれを解決し乗り越える、という経験が得難いことが影響しています。

こうした地理的な特徴は、沖縄の才能ある選手が発掘されにくい、ということにもつながっています。 沖縄で才能が開花しつつある選手が見出されにくいのです。報道陣が来るにも、スカウトマンが来るにも、強豪校の先生方が視察に来るにも、沖縄は飛行機を使わないと来られない場所だからです。

オンライン技術の進歩を更なる追い風に、未来へ向けて前進します

そんな地理的特徴はありますが、ここ数年のオンライン技術の進歩は、こうした選手たちにとって追い風となっていると感じています。

例えば、試合のオンライン配信では、素晴らしいプレーをすれば全国の方から賞賛される機会も増え、選手のモチベーションが上がり、可能性の開花を強力に後押しするでしょう。

今回、このような思いから今大会からオンライン配信を取り入れ、こうして特設サイトもを開設し、広く全国に大会と沖縄の高校サッカーを周知させていきます。

沖縄の高校サッカーを、1人1人の選手レベルで全国に発信したいです。

1年では無理かもしれません。
ですが、この発信の先に、必ず沖縄県のチームが全国大会で優勝する未来があると私たちは信じています。

沖縄で生まれ育った子供たちが、そのまま保護者やホームチームから見守られながら沖縄でサッカーを続け、沖縄のチームが強くなって、沖縄にサッカーが深く根付く日が来る。私たちはそう信じています。

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